明治以降、気候が温暖で桜が咲き、若葉が一斉に芽吹く、そんな日々を一年の出発点としたのだろうか。そしてそれを終えるのが3月、梅や桃の花が咲き、今までの抑圧されていた日常から解き放たれて、世の中に躍り出ようとする季節、4月に始まり、3月に終わるのは日本独自かもしれないが私たちにとってはスムーズな季節の移り変わりの中で動いている。 一時期アメリカ等と学期を合わせるために、8月下旬か9月上旬に始まり、5月下旬か6月上旬に終わることも考えていたこともあったと歴史書の中に書いてあったが、私たち日本人にはどれがいいのだろうか。それはさておき、4月から始まった幼稚園生活も様々な行事や日常の活動を立派に一つずつ乗り越えていくうちに、子どもたちは本当に立派に大きく成長しました。 毎日接している保護者にとって、その成長の度合いを理解しがたい所もあるかもしれませんが、言葉の内容、言葉の話し方、言葉の使い方、どれを取ってみても、あるいは時には「こんな事も知っているのか」「こんなに自己主張するのか」「こんなに情感が豊かになったのか」など等、幼い、幼い、まだまだ子供だと思っていたのに、ふとしたしぐさ、ふとした言葉使いに驚かされることも多い。 仲間と交わって、年上の子や年下の子と触れ合って、優しさや力強さを学び、自分の立つ位置を自然と会得していく。 幼児期の大切な大切な人間形成の土台、基礎作りが確立されていきます。 知識はこれから始まる小学校、中学校で会得できますが、人間本来の成長、発展に不可欠であり、大事な物事をやり抜く力、人との会話、コミュニケーション、協調性そして探求心、好奇心、取り組む意欲そして自分の感情をできるだけコントロールする力、など等の非認知能力も友達や先生との交わりの中で又恵まれた自然環境の中で、自然と身につけたと思っています。これからはその認知能力、非認知能力をいかにより堅固で発展したものにしていくかだと思います。 今まで沢山の卒園生が巣立っていきました。彼らは小学校で、中学校で、高等学校でそして大学や、大学院で高い評価を受けたり、ビジネスの場でも成功したり、大きな貢献をして、微力ながらも新しい日本を支え続けています。皆さんの夢は無限です。白紙のキャンパスの上にまっすぐ上昇する姿、未来図を想像しています。 行く手には様々な困難が待ち構えているのも事実です。先日高校の教師として30代の時に教えた生徒の還暦の集いに参加しました。皆いい顔をしていました。 無事60歳に到達したほぼ満足の顔でした。幼稚園の皆さんにはいろいろな障害を打ち破り、強く前進する力があります。皆さんの栄光を期待しています。リンゴ、年少、年中の皆さん、一学年大きくなりました。今まで出来なかったことも出来るようになります。 先生と一緒に楽しく幼稚園で過ごしましょう。最後に紹介しておきたい言葉があります。それは誰もが知っている「ありがとう」という言葉です。 「ありがとう」は数あるよい言葉の中で最も美しく、力がある言葉とされています。 「美しい」には「醜い」、「明るい」には「暗い」「強い」には「弱い」というようにそれぞれに対する言葉があります。 しかし「ありがとう」には対になる言葉がなく、それだけで独立しているというのです。 自分が「ありがとう」という言葉を投げかけるのももちろん素晴らしいのですが、誰かに「ありがとう」と言ってもらえるのはそれ以上の力が与えられます。日々の生活の中で、お互い感謝の言葉を交わしあう習慣は必ずや人生を豊かに導いてくれることでしょう。 2026年3月、皐月、巣立っていく皆さん、いつまでもお元気で、残った皆さん、卒園児に負けないように頑張ろう。