1840年、ドイツでフレーベルが小学校に上がる前の幼児の為の学校が始めての幼稚園(kindergarten)と言われて以来170年余り、そして日本では1876年、お茶の水女子大学付属幼稚園が最初の幼稚園として認可されてから130年余り、幼稚園がその役割を果たしてきた。卑近な例を挙げると、堺で2番目に古い諏訪森幼稚園が80年余り、そして前の鳳幼稚園の歴史を加えると今の鳳幼稚園も同じくらいの歴史を誇り、美木多幼稚園も歴史はその半分以下だが、それなりの伝統を受け継いできた。今現在日本にある13000余りの幼稚園も同じように歴史を刻み、幼児の教育に精一杯の情熱を傾けてきた。そして保育機能を持つ保育所(nursery school or daycare center)とそれぞれの役割分担を行いながら、小学校に至るまでの幼児の健全な成長に少なからず果たしてきた役目が大きいと言っても過言ではないのかもしれない。アベノミクスの影響があるのかわからないが、来年、平成27年4月から幼稚園、保育所の制度が大きく変わるようになった。と言っても主に変化のあるのは3,4,5才児対象の幼稚園の激変である。 1. 形態。 今までの幼稚園(すべて大阪府の管轄)は次の4つに分類される。 a. 今まで通りの幼稚園(大阪府が管轄) b. 施設給付型の幼稚園(市町村が管轄) c. 幼稚園型認定こども園(市町村が管轄) d. 幼保連携型認定こども園(市町村が管轄) bは幼稚園であるが、市町村の中に組み入れられ、定員などの調整も行われる。 cも幼稚園であるが、0,1,2才児の認可外保育所も運営できる。原則1日11時間の開所、最低8時間の開所が必要。土曜日開所しない場合もある。 dは認可された0,1,2才の保育所機能を持つ子ども園で、新しい法律に基づく新しい組織になる。原則として1日11時間、年間300日開園する。具体的にどの幼稚園が何型になるのかは各幼稚園が判断し、7月に大阪府でまとめられる。今の決定を後年変更する事も可能。 2. 保護者の皆様にとって。 突然の急な変更のために、全容が分かっている状態ではありませんが、今理解していることだけお伝えします。 a 3,4,5歳の子供は1号認定か2号認定に分けられます。1号認定はどちらかの親が働いていない場合です。2号認定は例えばお母さんが働いている場合で月最低48から64時間で短時間(8時間)の保育認定、フルタイムで働くと11時間の保育認定が受けられます。すなわち認定こども園か保育所でそれだけの時間の保育が受けられます。因みに1号認定は4時間で、それ以降の保育は従前どおり預かり保育になります。3号認定は0,1,2才の子供達で、たとえばお母さんが働いている場合に適用されます。1号認定、2号認定、3号認定などはそれぞれの市町村で行われます。…