If winter comes,can spring be far behind? 冬来たりなば春遠からじ。苦しかった冬、辛かった季節が過ぎて春の到来です。厳しい試練に打ち勝って満面の笑みを浮かべてこの季節を迎えた君たち、残念ながら希望を遂げられなかったあなた達、捲土重来を期す熱意ある人たち、貴賤上下や貧富の隔て、老若男女の区別なく、すべての人の上に躍動の春がやってきました。Spring has come.目で春を見、耳で春の足音を聞き、匂いで春を満喫です。 四季が明確な日本、自然が細やかな装いを見せる日本、こんな素晴らしい日本に生まれ育って私たちは本当に恵まれていることを実感しましょう。反論はいろいろあるでしょう。しかし今私たちは肯定することから始めましょう。成程息を呑むような風景や自然環境の良い国は枚挙にいとまがないでしょう。しかし心の豊かさと移り行く季節、私たちは世界に誇ってもいいのではとよく思います。ようこそ私たちの仲間へ。桜満開、春爛漫の今、皆さんを美木多幼稚園に迎え入れることができて本当に幸せです。これからの2年、3年、4年の期間、私たちと一緒に楽しいとっても素敵な時間を共有しましょう。素晴らしい未知への探検や経験もしよう。自信をもって美木多幼稚園を巣立っていく時が来るまで。お父さん、お母さん、お子様の子育て大変ご苦労されたことと思います。しかしそのご苦労も子供たちの成長につれて過去の楽しい思い出になっていくことでしょう。子供たちと向き合い、その成長を自身の成長のように目を細めて優しく見守る、子育ての大きな喜びであり、得難い経験ではと思います。今の子供たちは春の季節の頼りげない新芽のよう、深く色が染まらず、薄色のままそよ風になびいている。手入れの仕方によっては右にも左にも上にも下にも成長していく。大人の都合でその利益のためではなくて、子供の未来を見据えた子供の利益のための接し方をしていきたい。子ども中心、子どもがまん中、そんな保育活動を続けたい。私たちの希望は廃れることがありません。幼子にたとえた樹木の芽吹きは5月か6月になると成長し大人の葉になって真夏の炎天下に耐え、成長を助け、命ある限り生き続ける生命の源となっていく。しかし光合成の大きな役割を果たした木々の葉はやがて栄養が途絶え、最後に最高の美しさを見せて朽ちていく。その一生は200日余り、あまりにも短い。人の一生と似ているとはいえ、人は理論上は36000日以上、しかし現実は30000日足らず、それでも他の生き物と比べると圧倒的に長い。その中では受けるべき喜びも多いだろう。またそれと同じ以上の苦労と困難もあるだろう。超えるべきハードルも存在するだろう。ほっておいてくれないこともあるだろう。自分の道を切り開いていく必要もあるかもしれないし、戦いを余儀なくされるかもしれない。しかし生命は脅かされることがなければ、どんな困難や苦労にも毅然と立ち向かっていってほしい。そこから逃げ出さないでほしい。そんなことをすればもっと困難が降りかかるだろう。こんなこともわかってほしい。人間は地球の支配者ではないことを。その狡猾な知恵を働かせば他の生命体にとって大きな脅威となるだろう。しかしそれはやがて人間に向かって刃を向けることになる。どんな小さな虫にも、どんないやな小動物でも私たち地球の共存者であることを考えよう。腹の立つこと、踏みつけたくなること、存在を終わらせたいと考えることもあるだろう。私たちは大人の対応、寛大な考えを持ち続けよう。共生は私たちが存在し続ける唯一の方法だろう。謙虚で真摯な道を歩んでいこう。これから始まる学校生活は長い旅路、前を向いて無事安全に乗り切っていこう。そのためにはしっかり勉強しよう。そして何より健康に気を付けよう。「始めよければ全てよし」、いいスタートを切ろう。「前途に大きな幸あれ」と心より願って4月園便りの言葉と致します。