平泳ぎの北島選手のライバル、ノルウエーのダーレ・ オーエン選手の死、今は下火になったが、ゴム製のスイムスーツの問題、オーストラリア屈指のスイマー、イアン・ソープ選手の落日、水泳界ひとつとっても話題がいっぱいです。4の倍数の年に開催されるオリンピック、今回はヨーロッパ一の大都市、ロンドン市での開催、果たしていくつのメダルが日本にもたらされるのか。「世界の壁は厚かった。」「こんなはずじゃなかった。」「参加することに意義がある。」等という言葉は聞きたくない。戦前の選手がそうであったように必死の覚悟を持って臨んでほしい。精いっぱいの努力やその結果については惜しみない喝さいを送ろう。選手のために、私たちの日本のためにも。美木多幼稚園のちびっこスイマーたちはどうだろうか。子どもたちは新しいこと、珍しいこと、普段とは違ったことが大好き、特に私たち陸上に生活する者にとっては、水中での行動はなじみのない異空間の出来事、子どもたちの好奇心や興味は最高潮、そんな未知の世界でどのように練習するか、どのように慣れるか、そして最終的にどのように水と友達になっていくか。リンゴ、年少、年中は水に慣れること、水を怖がらないことをテーマに大きな意味での水遊び、年長さんは毎日体操の先生に来ていただいて、顔付けや、浮くことの基礎の体得です。必要以上に水を怖がることはないが、いつも慎重で用心深い態度も肝要。用心深いというのは水そのものに対することと同時に実際にプール遊びを決行すべきかどうかの判断です。幼稚園の基準は水温+気温≧50です。前者が高くて後者が低いときには水の中のほうが温かく感じられ、逆の場合は水をひんやり感じることもある。49や51の場合も機械的に判断せず、子どもの意欲、健康、これからの天候の移り変わり等慎重な判断を要求されることもある。プールの季語は夏、幼稚園では6月から7月にかけて毎日プール遊びに取り組んでいます。いつの日か世界的なスイマーが現れんことを期待して。今の時期、子どもたちを興奮させるもう一つのことは「シャボン玉遊び」。シャボン玉の歌も習いました。その歌を時には口ずさんでさまざまな大きさのシャボン玉を目を輝かせながら一心不乱に作ります。園庭を埋め尽くしたシャボン玉が太陽光に反応して一種幻想的な雰囲気です。今日のこのイメージが一生涯子どもたちの頭のどこかの部屋に存在し続けることでしょう。 経済一流、政治が三流と言われた日本、今やその一流の経済も青息吐息。政を司る組織が弱体化し、私利私欲が多くみられるせいでしょうか。自分の立ち位置がどのようなものか、隠れも出来ないで白日の下にさらけ出されるその姿はまさしく高邁な理想を追い求めるというよりは、どんな組織体の中にもみられるように自己犠牲の対極、自己保身の姿かもしれません。もっともその姿を批判し嘲けり笑う資格は私も含めてほとんどの人は持ち合わせていないのも正直なことでしょう。このままいけば日本沈没です。いや美しい緑の山河、こまやかの人の情、こんな素敵で豊かな国を、私たちが受け継いできたように、この子供たちに引き継ぐことを約束するために、物言わないサイレントマジョリティであり続けるよりは未来のことを考えて意思表示が必要なのではとつくづく思う。 7月、文月、一学期の終わりの月、4月から始まって三か月余り、子どもたちは大きく立派な成長への軌道に乗りました。これから迎える二学期、三学期の活動を通して、それがどれだけ膨らんでいくか本当に楽しみです。一緒に見守っていきましょう。一学期の間に私たちに頂いた保護者の皆様からのご支援、温かいお言葉、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。